こんにちは、訪問ありがとうございます。
男性が育児休業を取る人が、だんだん増えてきていますね。
男性の育休取得を国レベルで推し進めている昨今、気になる論文がありました。
Terada S, Fujiwara T, Obikane E, et al: Association of paternity leave with Impaired father-infant bonding: findings from a nationwaide online survey in Japan. Int. J. Environ Res. Public Health 19: 4251, 2022
PDFはこちら⇒ijerph-19-04251.pdf
こちらは日本での研究で、子どもが2歳未満の子どもをもつ父親を対象に、
父親の育児休業の取得と、父親の赤ちゃんに対するボンディング形成の関連を調査をしています。
ちなみに、ボンディングというのは、親が赤ちゃんに対してもつ絆や愛情のことです。
その結果、父親の育児休業取得が、父親の赤ちゃんに対する「怒り/拒絶」と関連するということでした。
え~、そうなんですか!?
パパが育休をとると、パパの赤ちゃんに対する絆(ボンディング)はより良く強くなるんじぁないの!?
(あくまで関連があることがわかっただけで、因果関係ではないので解釈には要注意ね!)
この論文の考察としては、
・父親の育児に対する自信のなさ
・育休中の父親の孤独感
・職場への罪悪感
こういった要因が、育休を取得した父親の、ボンディング形成不全に関連しているのではないかとありました。
ちょっと結果にびっくりしましたが、わかるような気もするなぁ。
考察にあった要因以外にも、考えられることはあります。
私としては、赤ちゃんとずっと一緒にいてお世話をする現実は、
男性の育児に対するお花畑的なホワホワした幻想を打ち砕くのに、十分な経験ではないかと思ったりしました。
パパが赤ちゃんに対して、イライラしたり、拒絶したくなる気持ちが強くなることも、あるのではないか。
そこで赤ちゃんに対する肯定的な気持ちがどれだけあるかや、
男性のイライラに対する耐性、アンガーマネージメントの力、あとは妻との関係がよいことや、周りに夫婦をサポートする体制がどれだけあるのかが、きっと実際のパパの赤ちゃんの関わりを左右するのではないか。
パパの育休取得をめぐって、妊婦さんが「取ってもらおうかどうしようか悩む」という声は割とよくききます。
家事スキルも育児スキルもない人が休みを取ったとて、妻の負担が増すだけ。
まして、「育休を取ってあげたんだから、文句言うな」風を吹かされたら、本当に腹がたちます。
やっぱり産前から、産後に夫婦でどう生活を回すのか、よく話し合っておくことは大事です。
そして、実際に生まれてからは、計画通りにいかないことなんて多々ありますので、その都度修正していく柔軟さも忘れずに。
しかし、父親のボンディング形成は、きっと女性のボンディング形成のプロセスや質とは、きっと違うと思います。
そのあたり、もっと父親のボンディング形成のプロセスやその中身が解明されたらいいですね。
んでもって、パパのボンディング形成を応援する取組が広がりますように。
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