母親になったばかりの女性が戸惑うことの一つに、母親になったことで人間関係が変わることがあります。
学生時代には息のあった友人であっても話が合わなくなり、
「あれ、この人と何を話せばいいんだっけ?」と考えてしまったり。
あるいは、これまで自分が一所懸命に関わっていたコミュニティにおいて、
子どもを産んだことで以前とおなじ役割が果たせなくなり、
自分の大事な居場所から追い出されるような不安や、「申し訳ない」という罪悪感を感じることがあります。
このような気持ちに戸惑う方は、きっと他人との関係を大切に考える方だと思います。
女性が、出産を経てライフステージが変わるタイミングで人間関係が変わるのは、
春の次に夏が来るのと同じくらい、ごく自然なことです。
子どもを産む前と比べたら、時間とエネルギーの使い方が変わっているのは当然ですし、
興味や関心事も違っていることでしょう。
このようなことを頭ではわかっていても、心に残るモヤモヤ・戸惑いは一体何でしょうか。
それは、もしかしたら『これまでの私』を失ったことへの喪失感かもしれません。
子どもを産む前は、自分のファッションやメイク、あるいは仕事のスキルアップが主な関心事だった。
友人と会えば、互いの恋愛話に何時間でも話すことができた。
そのような楽しくやりがいに充ちた時間を、子どもを産んだことで失ったしまったように感じます。
もちろん、得た大きなものもあるけれど。
あなたは、『この地球上で他の人の母親になる』という、戻ることができない変化をしました。
人間関係を大事にする真面目な方は、もしかしたら「これまでお世話になった人たちに、嫌われないように、失礼のないように」と思って、
無理に、これまでの自分に合わせようとするかもしれません。
でもね、単純に、「できないものはできない」、と言っていいのです。
自分に素直になって、問うてみてください。
あなたが今、一緒にいて楽しい人は誰?
一緒にいて話をしたい人は誰?
自分のためになる場所はどこ?
安心してホッとできる相手は?
これらの問いかけに、自然に浮かび上がってくる人や場所が、
母親になったあなたが欲している人間関係でしょう。
それで、いいんです。
以前の友人や居場所と、必ずしも縁を切る必要はありません。
よい人間関係は、時間の経過とともに、近くなったり遠くなったりしながら、
それでも繋がり続けて、相手のことを思い続けることができるものです。
もちろん縁を切りたい関係なら、ライフステージの変化を機に切ってしまうのも悪いことではありません。
さなぎから蝶に孵化したばっかりの、生まれたてのお母さんですから、
心も柔らかく不安定になりがちです。
これまでの人間関係を維持しなきゃ!これまでと同じ役割を果たさなきゃ!
なんてカチコチに自分を緊張させていたら、身が持ちません。
これまでの自分を喪失した悲しみは、そのままに感じて涙を流しましょう。
新しく得たものへの喜びや、今の自分に必要な人間関係も、そのままに感じましょう。
そうすることで、自然と新しいライフステージ、新しい人間関係に適応していくことができるでしょう。
あなたの母性が、美しく開くことを応援しております(^^)
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カウンセラー歴15年
妊産婦専門の臨床心理士・公認心理師による
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ふじさわマターナルカウンセリングルーム代表
臨床心理士/公認心理師