私が会いたいクライアントさん像

こんにちは!大阪市で、産前・産後・子育て中の女性専門の心理カウンセラー・臨床心理士・公認心理師の藤澤真莉です。

自己紹介はこちら

私のカウンセリングルームには、以下のようなテーマを持った方が、相談に来てくれます。

・産前・産後のうつ、不安で困っている
・産後クライシス
・虐待のサバイバーで母親となり、親としての自信が持てない
・父親、母親との関係性に心理的課題がある。
・精神疾患の既往があり、産前・産後に再燃しないか不安
・流産・死産をして、気持ちが不安定、混乱している

私は、このような悩みをもつ女性に対して、自分を丁寧にみつめる時間と、心のサポートを提供しています。

このような女性に実際に来てもらえるようになり、本当にありがたく、嬉しく思います。

今日は、開業した当初から、私がイメージしている「こんな人の力になりたい、こんな女性とカウンセリングをしたい」と思っている、クライアント像について、書いてみたいと思います。

目次

戸惑う!悲しみと怒りに打ち震える女性像

心理カウンセラーという仕事に限らず、よく創業セミナーなどでは、『顧客像を明確して、絞りましょう。その人の人物像や生活について、明確に描きましょう。』という課題を、言い渡されたりします。

私も、やりましたよ~。

でも、雑誌は何を読んでいるのか、年収はどれくらいか、といった現実的・表層的なイメージだけでなく、
心理的に次元を深めた、クライアントさん像を想像するワークをしました。


私は、瞑想しながら、どんな人にカウンセリングをしたいか、自分に問いかけました。

すると、以下のような女性像が出てきました。

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1人の女性が、椅子に座っています。
その女性は、白い静かな部屋の中の窓辺にいて、ボーっと外を見ています。
うつっぽい感じで、心ここにあらず、といった様子です。

女性の目は、窓の外に向いているけど、外の景色を見ているわけではありません。

彼女の心の世界に入り、降りていくと、


そこでは空襲の真っ最中のように、炎で包まれており、火柱があちこちであがっています。
火と、焼けただれた黒いものと、焦げたにおい。地獄絵図です。

彼女は、そのただなかに、怒りに打ち震えながら、仁王立ちで立っています。

彼女は、我を失い、人間のものではないような、つりあがった目で天をにらみつけています。

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この女性像が出てきた時、私は戸惑いました。
一体、このイメージは何なんだろう。その意味するところは、何なんだろう。

私の個人的な体験の中には、彼女に結び付くような過去はありません。

おそらく彼女は、人類の女性が、共通にもっている集合的無意識の層の人だろう、と思いました。

長い間、戦争や差別により、不遇で理不尽な目にあい、悲しい魂の記憶を積み重ねてきた、女性の歴史を象徴する、人物像。

しかし、私の仕事としてやりたいことと、彼女のイメージのつながりを、はっきりつかめませんでした。

ただ、彼女をイメージすると、涙がでて、かき乱される衝動を感じました。


だから、自分の仕事に彼女のイメージをどう取り入れ、表現したらよいのかわからないまま、しかし彼女のイメージを心に保持しながら仕事をはじめました。

少しずつ前進しながら、折に触れて瞑想をし、私は彼女に会いに行きました。

意識が解離している女性

そして、数か月前にわかったこと。

それは、彼女の心のあり様を、臨床心理学的・精神医学的にいうならば、「解離」の状態であること。

現実の次元では、彼女は「白いく静かな」部屋にいます。
しかし、彼女の心の次元は、現実から離れて、「赤黒く、焼けただれた」世界にいます。

意識は、二つの世界で、解離状態にあります。

あぁ、そうか、私は解離のある女性とカウンセリングがしたいのか。

これがわかったのは、私にとって、大きな発見でした。

そして、もう二つ、最近、彼女について思うこと、感じることがあります。

一つは、彼女の怒りの炎を、周囲を破壊しつくす恨み、怒りから、
不浄なものを浄化し、再生、再建へと導く炎となるようにすることが、
彼女を怒りから解放し、人間に戻してくれるのに必要なプロセスであるのかもしれない。
不動明王の怒りのように、物事を正しい道へと導く怒り、エネルギーにする。

きっと、これは私が提供するカウンセリングの重要なテーマになる。

二つ目は、彼女が本当にほしいものは、子どもと家であること。

彼女が失ったものは、子どもと家だ。

そして、時間が経ち、

彼女が穏やかな春の日差しの下で、おいしげった草木をゆらす、温かい風を感じるような時を迎えて、
彼女の悲しみは、悲しいまま。

彼女は、悲しいことを、手放したいとは思っていない。

悲しいことは、彼女が愛している人とのつながりを確かめられる、大切な感情となっている。

私は、今でも、心の中にいる彼女に会いに行くと、涙が出ます。

一体、何に泣いているのか、自分でもよくわかりませんが、

彼女が炎の時期を抜けて、悲しみを大切に思えるようなところまで、付き合う、そういう仕事ができたらいいのかなぁ、と思っています。

女性の普遍的な怒りと悲しみ、なんて私には大きすぎるテーマだし、
足りない頭では解釈しきれませんが。。。

目の前にいるクライアントさん一人一人の、
なんのてらいもなく笑っている顔や、
菩薩のような慈愛にみちたほほえみを想像しながら、

そういう顔がみたいなと、丁寧にお会いしたいと思います。。。

最後まで、お読みいただきありがとうございました!

私のカウンセリングについては、こちらをご覧ください。

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