産後クライシス、パートナーシップの改善は、まず自分を好きになることから

こんにちは、大阪で産前・産後の女性専門カウンセラー/臨床心理士の藤澤真莉です。

目次

産後クライシスをのりこえる!夫婦づくりワークショップ

日時:2019年1月25日(金) 13:00~15:30

場所:櫻扇(さくらおうぎ:兵庫県西宮市神楽町11-20イースト夙川1051号 JRさくら夙川駅より、徒歩すぐ)

料金:¥3,000(ご夫婦で参加の場合は、¥6,000)

お申込み:お申込みフォームから、イベントタイトル、氏名、電話番号、メールアドレスをご記入のうえ、送信してください。追ってご返信します。

*お子様連れOK。集中して取り組みたい方は、お子様をお預けされることをお勧めします。

パートナーシップと自己愛

私の夫は、時々こう言ってくれます。

「毎日、ママのことがちょっとずつ好きになるんやけど、なんでなん?
昨日より、今日のママが好きや。
でも明日になったら、今日が99になって、明日が100になる。
普通、結婚したら、だんだん冷めてくるっていうやん。
このまま年取ったら、死ぬときにどうなってるんやろう?」

普段、甘い言葉を言うタイプではない夫で、本当にまれに、こういうことを言ってくれます。

この夫の言葉を聞いて、私が思ったのは、

「それは、私が毎日、私のことを好きになっているからじゃないか」ということです。

全然、自分のことを好きだなんて思えなかったところから、
好きになる努力をはじめて、
ある時「あぁ、私は私が好きだ」「好きになっていいんだ」と思える瞬間が来ました。

そして、自分を大切にすることが実感として理解でき、ず~っと軽くうつ状態、うつ気分がべったり張り付いていたところから、回復しました。

自分を好きになることと、夫婦のパートナーシップがよくなることには、相関がある。

なぜでしょうか?

ワークショップでは、自己愛につてまでお伝えする時間がなかなかないので、ブログで書きたいと思います。

「自己愛」+「夫≠自分の認識」=上質なパートナーシップ

自己愛とは、平たく言うと「自分が好きだ、私は大切な存在だ」という感覚のこと。

その感覚が持てない時に、「自己愛の課題がある」とか、「自己愛の障害がある」と、言います。そもそも、「自己とは何か」という定義については、諸説あるので、ここでは割愛。


「自己愛の障害」は、三つのタイプに分かれます。
(『パーソナリティ障害治療ガイド 「自己」の成長を支えるアプローチ』ジェームス・F・マスターソン、アン・R・リバーマン 金剛出版)

1.誇大型自己愛性障害

見かけは自信にあふれ、自己陶酔しているようなタイプです。
いわゆる、誰がみてもわかる「ナルシスト」。
万能感があり、いつも周りから称賛を求めている。
完璧主義で、特権意識をもち、批判されると激怒する。
他者に対する共感や配慮に欠ける。
一見「自分大好き」そうなんですが、「弱い自分」「負ける自分」「見にくくダメな自分」は、自己像から切り離されている。
物事がうまくいかないときにのみ、ものすごく苦しい思いをして、カウンセリングなどの相談に来るが、状況がよくなると来なくなります。

2、隠れ型自己愛性障害

このタイプの人は、自分をおとしめて表現したり、過度に謙遜したりします。「控えめな人」「不安そうな人」「謙虚な人」と映りやすい。
常に、気持ちを他人に向けており、
万能的、カリスマ的な他者を理想化して、その他者が放つ「輝きに浴する」人です。
たとえば、「稼ぎのいい、社会的ポジションの高い夫」とか、「お利口で優秀な子ども」といった存在によって、自分を保っています。
太陽に照らされて光ることができる月のように、自己愛を満たしています。
だから、夫や子供が自分の理想ではなくなった時に、あるいは思い通りにならないとき、自分を傷つけられたような怒り、落ち込み、不安を感じます。

3、価値下げ型自己愛性障害

根底にある、損なわれた自己を、他人の中に見て、激しく攻撃して、価値下げしてくるタイプ。
どんな人にも、けちをつける一方で、自分も傷つけられるのではないかといつも恐れていて、実際に傷つきやすい人。

日本人には、「隠れ型」が、とても多い。

どのタイプの人にも当てはまるのは、

心の次元で、自分と他人が地続きになっていて、境界線がない、非常にうすい、ということ。

他人を、自分の手足のように感じており、そのことに自覚がない。

そこから回復するには、
「自分と他人は、違う存在である」ということを、心でわかる必要があります。

「自分と他人が違う」ということは、頭では当たり前に理解できます。

しかし、心の次元では、
「相手は自分の思い通りにならない。」
「自分の要求は、ちゃんと言葉で言わないと相手に伝わらないし、必ずしも受け入れてもらえない。」
「察してもらうことをあきらめる。」

こういうことを、受け入れる必要があります。
無自覚だった「甘え」の気持ちへの気づきです。

これが、自分を好きだと思えていない人には、とてもつらく、痛く、受け入れがたいことなんです。
本当に、自分の手足をもがれるような、痛みと、苦しさと、喪失感があるんです。

産後クライシスのパートナシップのことに話を戻すと、(以下、女性からの目線で書きますが、)
「夫が何回同じことを言っても、わかってくれない」
「この状況で大変なことくらいわかるだろ??いちいち言わなくても、動いてよ。わかってよ。なぜ平気でテレビを見てるの?」

という、「察してほしい」女性の気持ちをよくお聞きします。
しかし、夫が「察する」のは当たり前だと思っていて、それが甘えであるという自覚はほとんどありません。

親になったばかりの夫婦にとって、子育てについて、家族を営むことについて、お互いの「当たり前が違う」ということに気づいて、そこを埋めていくコミュニケーションがとっても重要なんです。

それには、「私と夫は、違う考えや感じ方を持っている。」「自分とは違う人間である。」

つまり、「自分≠夫」を、つよく認識しておく必要がある。
その認識を支えるのが、
「私の気持ちや考えは、大事である。」「私は大切な存在である。」という自己愛の感覚です。

心が地続きのまま、何も言わなくてもわかってくれて、自分の手足にように痒い所を掻いてくれる夫、だったら、妻にとってはとっても楽ですよね?(それは、母親が赤ちゃんをお世話するときのような関係です。)

そこから抜け出すのは、
つらいし、面倒くさい。心が痛い。腹も立つ。

でもね、内側から自分を支えられる「自分が好きだ」の感覚があれば、

夫も、大切にされるべき気持ちと考えがある。(私と、それは違うかもしれないけど。)ということを、受け入れられるんです。

そこから始まるパートナシップが、

本当に創造的で、長続きする信頼関係を作り、相手への愛情の次元を深めてくれます。

私は、出産や育児という家族としてのライフイベントが、

夫婦のパートナーシップを上質にしていくきっかけにしてほしい!と思っています。

「この日は無理だけど聞きたい」という方、
出張で、個人講座としてお届けすることも可能です。
お気軽にお問い合わせください。

『胸キュン♡三井ホームモデルハウスで家族づくりセミナー』@京都

こちらもあります!

日時:2019年2月1日(金) 10:30~12:00
場所:「KTV京都五条住宅展示場」内 三井ホーム 第二モデルハウス
参加費:無料!

ステキすぎる空間で、家族づくりについてお話させてもらえるなんて!
と、とても楽しみなんです。

短いお時間にはなりますが、

本当に、いい時間になりますので、ぜひお越しください!

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